「この副業の話、もしかして詐欺じゃないか……」

「怪しいかどうかって、どこを見れば分かるんだろう」

副業を始めようとして、そんな不安で手が止まっていませんか。

私は会社員のまま、Shopifyの構築を副業にしてきました。クラウドソーシングや直接の依頼で案件を探す中で、怪しい案件には何度か出会っています。

依頼してきた会社の住所を調べたら、Googleマップに廃墟が出てきたこともあります。

今回は、私が実際に怪しいと判断した案件と、そこから身についた「案件を受ける前に確かめていること」をお話しします。

先にお断りしておくと、私の副業は依頼を受けて納品する仕事です。なので「スマホで簡単に稼げる」系の話ではなく、仕事の依頼として届いた怪しい案件の話が中心になります。

契約書がないまま受けた案件で訴訟の寸前まで行った、情けない話も含めて、綺麗事抜きで書きます。

「副業詐欺かもしれない」案件に、実際に出会ってきた話

案件はまず、クラウドワークスやランサーズで探していました

最初に言っておくと、案件を探すならまずはクラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングが無難です。

そこで探す限り、怪しいものはほとんどありませんでした。

理由は運営の存在です。クラウドソーシングの中であれば、トラブルが起きたときに、ある程度運営が仲介に入って解決に至ることもあります。

逆に、クラウドソーシングの外に出ると、怪しい副業は増えました。

とはいえ、外の怪しい話は、ほぼ一般常識で分かるものです。明らかに怪しいものや、不自然にLINEグループへ招待してくるものがその典型でした。

安全な依頼主を見極めながら始めた別の話は、シングルマザーでお金ない・疲れた状況から副業で脱出した体験談で読めます。

それでも混じっていた「実績も口コミもゼロ」の依頼主

ただ、クラウドソーシングの中にも、怪しいと感じる案件は混じっていました。

特徴ははっきりしています。募集しているアカウントが作成されたばかりで、実績も口コミもゼロなんです。

いわば「捨てアカウント」のような依頼主です。

こういうアカウントが出している案件は、怪しい部類としてかなり分かりやすいので、まずここで注意してください。

詳細を読むと、外部のチャットアプリへ誘導されました

捨てアカウントの案件は、詳細を読んでみると、チャットアプリで直接連絡を取る形に誘導してくるものが多くありました。

でも、クラウドソーシングにはちゃんとメッセージ機能があります。そこでやり取りすればいいはずです。

それをわざわざ外に出そうとするのは、「そこでやり取りするとまずい理由があるんだろうな」と思いました。

外部でやり取りするということは、クラウドソーシングの仕組みではやり取りを追跡できなくなるということです。

つまり、外で何かあっても全部自己責任。

こういう案件には、手を出すべきではありません。

募集文に「何を作るのか」が書かれていない

募集文そのものにも、怪しさは出ます。

普通の案件であれば、要件や予算、対象となるURLなど、具体的な情報が書かれています。

具体的な要件が書かれていない募集は、何かを隠しているんだろうと容易に想像できます。

そのうえで、外部のチャットでのやり取りが前提になっている。私はこの組み合わせを怪しいと判断していました。

会社の住所をGoogleマップで調べたら、廃墟が出てきました

いちばん印象に残っているのは、向こうからメッセージで依頼が届いた一件です。

依頼内容に具体性がなかったので、相手のプロフィールを確認しました。

プロフィールには会社名と事業内容が書かれていたので、実際にググってみると、その会社が登記している住所が出てきました。

その住所をGoogleマップで検索すると、なぜかストリートビューに廃墟が映っていたんです。

どう考えても、会社のオフィスにするには不便すぎる場所でした。

さすがに「気持ち悪い」と感じました。

興味本位でビデオ通話までしてみたら、責任だけを負わされる依頼でした

受注さえしなければ、特に被害はありません。

なので、この依頼は確かめるためだけに、興味本位でビデオ通話まで進めてみました。

依頼の中身は、すでに出来上がっているECサイトの機能を確かめて、品質を保証してほしいというものでした。

つまり、運営が始まったあとに何かあれば、その責任が私に降りかかってくる設計です。

私からお断りすると、相手からは特に何のメッセージもありませんでした。

おそらく、また他を当たったのだと思います。

高圧的な勧誘には、その場しのぎの返事で逃げました

怪しさは、仕事の依頼だけにあるわけではありません。

私が入っていたフリーランスのコミュニティの中にも、さらに何かに特化したコミュニティを自分で作っている人がたくさんいました。

ニーズが合えば、そこに自然と人が集まるのはいいことだと思います。

ただ、中には、こちらのニーズに合っていると勝手に決めつけて、何度も入会を案内してくる人がいました。

お金が絡むと、人はここまで強引になってしまうのか。こういうやり方は絶対に真似したくない、と感じました。

その人は非常に高圧的で、とても断れる雰囲気ではありませんでした。

なので私は「説明会に時間が合えば参加します」とだけ言って、その場から逃げました。もちろん、説明会には行っていません。

しばらくして、その人はコミュニティの中で問題になり、非難されていました。

学校や会社と違って、コミュニティには規律を守らせる人も、監査する人もいません。常識から外れた人も混じっている前提で、自分の身は自分で守る必要があると痛感しました。

スクール勧誘に誘導されかけた別の人の話は、産休が暇でお金ないから副業で稼いだ未経験ママの体験談で読めます。

コミュニティで距離を置きたい人の見分け方は、「副業コミュニティは入るべき?」の記事にまとめています。

契約書なしで受けた案件で、訴訟の寸前まで行きました

私が契約書を必ず結ぶようになったのは、一度痛い目を見ているからです。

契約書を交わさないまま、個人で案件を受けたときのことでした。

間に入っていた会社からの連絡が途切れがちになり、作業する私たちだけで案件が進んでいきました。

実は、クライアント様と、その会社と、私たちの三者で、納期の認識が大きくずれていたんです。でも、それは一切伝えられていませんでした。

気づいたときには、まだ実装し始めの段階なのに、本当の納期はすでに過ぎていました。

クライアント様からクレームが入り、それでも認識が合わず、メンバーもうまく動けない。そのまま訴訟の寸前まで行きました。

内容証明の下書きが送られてきたのを最初に見たときは、本当に生きた心地がしませんでした。

あらかじめ決まっていた納期さえ共有されていれば、十分に間に合う案件だったんです。

「契約書がなかったせいで、こんなことになってしまった」と、心の底から後悔しました。

最後は何日か徹夜して、ひたすら作業を進め、なんとか納品までたどり着きました。

遅れた状況からどう回復するかだけを考えて、誠実な態度と対応を見せ続けたことが、収束につながったと思っています。

副業詐欺を見分けるために、私が案件を受ける前に確かめていること

副業が詐欺か確かめる方法は? 私は会社名と住所を調べます

私がまずやるのは、相手の会社名と住所を調べることです。

実際に接触する前の情報だけでも、十分に調べられます。

私がこれまでに気づけた矛盾は、どれも簡単なものでした。

  • 住所を調べたら、明らかにその会社のオフィスではない建物がGoogleマップに出てきた
  • 会社名を調べても、法人登記されていなくて情報が出てこなかった

ちょっとでも違和感があったら、相手の説明や会社名を調べてみてください。怪しい相手なら、ネガティブな情報がぼろぼろ出てきます。

大事なのは、クラウドソーシングのプロフィールだけで終わらせないことです。そこから得られる情報を、ググって徹底的に調べる。私はこれを習慣にしていました。

コミュニティやXのように、周りとのつながりが見える場所で知り合った相手なら、周りからの客観的な評価も判断材料になります。

ポイ活サイトの運営元を確かめてから使っている別の話は、公務員の副業に最強なポイ活!という体験談で読めます。

メッセージの文面に出る「社会人としての違和感」を見逃さない

最初の接点は、ほかの案件と何も変わらないことが多いです。

それでも、メッセージだけで怪しさに気づく材料は十分にあります。

私が引っかかっていたのは、こんなところです。

  • 誤字脱字がある
  • ら抜き言葉を使っている
  • やたらと親しげで、距離感が近い
  • 言葉遣いに違和感がある

ここは、サラリーマンをやっていて良かったと思うところです。

会社員の目線で「社会人として何かが欠けている」と感じた相手は、蓋を開けてみると、やはり怪しかったことが多くありました。

違和感を覚えたら、契約書を結ぶ前であれば、受注の義務は何もありません。シンプルに断るだけです。

詐欺じゃない副業は? 私は「同じ会社員が具体的な数字で成果を出しているか」で選びました

私の答えは、「自分と同じ会社員が、具体的な数字を伴って成果を出している副業」です。

私はShopifyの構築を選ぶまでに、Xの投稿を4ヶ月ほど読みあさりました。

Xには、インプレッション稼ぎのために目を引く言葉を前面に出している人がたくさんいます。そこを見抜く力が必要です。

なので私は、ひとつの投稿だけで判断せず、その人の過去の投稿やプロフィールまでさかのぼって見ていました。

  • 実際に、過去どれくらい案件をやってきたか
  • いつからその仕事をやっているか
  • 自分と同じサラリーマンなのか

そして、何人を追うかではなく、何人が同じことを言っているかを重視しました。5人以上が同じような成果を出していれば、再現性がある副業だと判断していました。

一人の派手な成功談ではなく、自分と同じ立場の複数人の具体的な数字。私はここで副業を選びました。

最後の確かめ方は「契約書を結ぶこと」です

訴訟寸前までいったあの一件のあと、私は書面での契約書の締結を必須にしました。

個人や中小企業が相手の案件だと、契約書がなく、チャットの文面だけで合意して、それが契約書の代わりになってしまうことがあります。

そうなると、曖昧なまま案件が始まってしまう。あの炎上は、まさにその形で起きました。

だから今は、重要な事項を必ず書面ですり合わせます。

  • 損害賠償の範囲と上限
  • 納期
  • 受注金額
  • 支払い条件と支払いの時期

必ず確認していたのは損害賠償です。

「仮に制作物が原因で損害が発生した際には、受注金額を上限として損害賠償を支払う」。これは個人フリーランスの間では定番の取り決めです。

裏を返せば、何か不利益が出たら、ただ働きで納品だけする覚悟でもあります。

逆に飲めなかったのは、損害の範囲に「機会損失」まで含まれている契約です。実際には発生していない損害まで個人が背負うのは、バランスが悪すぎると感じていました。

契約書はAIにも読み込ませて、私たち個人事業主の側が一方的に不利になっている点がないかを洗い出していました。

契約の内容が個人にとって一方的に不利ではないか。そこまで読み込んで初めて、本当に怪しくない相手かどうかを判断していました。

支払い条件まで書くようになったのは、50万円の案件が半分で止まったからです

支払い条件と時期を書面で明確にするようになったのにも、理由があります。

50万円で受注していた案件で、「会社の決裁が降りないので、分割にしてほしい」と言われたことがありました。

半分は支払ってもらえることが確定していたので、私はそのまま受けてしまいました。

ところが、半分が支払われたあと、案件がまだ全部終わっていないのに、ある程度動くからと運用が始まってしまったんです。

私は「まだ途中」だと思っていました。でもクライアント様は「ある程度落ち着いた」と思っていた。この認識のギャップのせいで、残りのお金は支払われなくなりました。

その後も単発の依頼が来ていたので、私は残りの支払いを前提に対応を続けていました。

でも、一向に支払われる気配がありません。

改めて残金について確認すると、返ってきたのは「支払うべき認識はない、案件はまだ途中だった」という答えでした。

最後は「当初の見積もりの残りが未払いなので、これ以上の作業には対応できません」と伝えて、関係を断ちました。

残金をめぐるその後のやり取りと、未払いを防ぐ境界線の引き方は、フリーランスの報酬未払いの記事にまとめています。

修正を渋る相手とは契約しない。断っても収入には響きませんでした

契約書に不利な条項があれば、私は正直に修正をお願いしていました。

応じてくれるのは、体感で5割ほどです。

個人と契約した経験がある相手は、同じような修正を何度も経験しているのか、「いつものあれか」という感じで、さくっと直してくれました。

一方で、渋る相手の反応はだいたい決まっていました。

  • 「顧問弁護士に相談しないといけない」
  • 「前例がないです」
  • 「ほかの契約はみんなこの内容でやっています」

そういうときは、シンプルに契約しません。契約しなければ案件は始まらないので、そこで終わりです。

流れた相手とは、もう二度と一緒に仕事をすることはない雰囲気になります。でも、それはご縁がなかったと受け止めて、後悔せずに次の案件を探しました。

実際、それで収入に大きな影響が出ることはありませんでした。駄目なら次に向けて募集や営業をかけていけばいいだけです。

まとめ:副業詐欺の見分け方は、自分の身を自分で守るための下調べ

振り返ると、私が見ていたのは難しいことではありません。

  • 実績も口コミもゼロのアカウントではないか
  • 外部のチャットやLINEグループに誘導してこないか
  • 募集文に具体的な要件が書かれているか
  • 会社名と住所を調べて、矛盾がないか
  • メッセージの文面に、社会人としての違和感がないか
  • 契約書で、損害賠償の上限と支払い条件を決められるか

クラウドソーシングの中なら、トラブルが起きても運営がある程度間に入ってくれます。

でも個人で受ける場合、トラブルは完全に一人で対応しなければいけません。

そして、契約の段階で一方的に不利な状況になっていたら、どれだけ誠実に対応しても対応しきれないことがあります。

私はそれを、契約書なしで受けたあの案件で痛いほど知りました。

だからこそ、案件を受ける前の下調べと契約書のすり合わせに時間を使ってください。

自分の身は、自分で守る。副業詐欺を見分ける方法は、結局そこに尽きると思います。